老害の人 [ 内館 牧子 ] すべての世代の心に溜まった澱をアク取りで掬ってくれるような作品

老害の人

内容紹介(「BOOK」データベースより)
双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、“老害五重奏”は絶好調。「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。

What)これは何のための本か?

老害と各世代を取り巻く娯楽小説。

 

Why)この本を読む理由は何か?

話題の本。

 

How)この本が伝える解決法は何か?

読んでいてとても辛いのに、すべての世代の心に溜まった澱をアク取りで掬ってくれるような作品でした。

総評

序盤から、内容がリアルすぎてつらくなりました。

まず老害については、我が国は超高齢社会なもんで、そう感じる方がたくさんいるはず。

でも内容はそこにとどまらず、各世代の抱える心の闇をどんどん出していくんですよ。

それでも読みすすめていくうちに、アク取りで掬ってくれるような感触に変わっていきます。

リアリティあふれるからこそ受ける、不思議な衝撃でした。

 

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老害の人