バカと無知 人間、この不都合な生きもの [ 橘 玲 ]

バカと無知―人間、この不都合な生きもの―(新潮新書) 言ってはいけない

内容紹介(出版社より)
正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が人間の本性、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。

What)これは何のための本か?

社会のアレコレを科学的知見で読んでいく本。

 

Why)この本を読む理由は何か?

認知バイアスやジェンダー論/格差論について、別の視点からも見てみるため。

 

How)この本が伝える解決法は何か?

現代人は、「ヒトとして生きている以上、当然の本能」を封殺しながら、社会で生きていこうとしているんだなぁ、と痛切に感じました。

総評

シリーズの前作、コレ↓もけっこう「なるほどなぁ……」だったのですが、今回も思うところがいろいろありました。

 

なんだかんだで、「ヒトの自然な行動」を我慢して生きることが望まれているということが、よくわかります。

「ストレートに言ったり、評価したりしてはいけない」ということが、たくさんあります。

 

「なぜ陰謀論にハマってしまうのか?」といった認知バイアスの話も多めに入っていて、読みごたえがあります。

バカと無知―人間、この不都合な生きもの―(新潮新書) 言ってはいけない もくじ一覧

1 正義は最大の娯楽である(なんでみんなこんなに怒っているのか/自分より優れた者は「損失」、劣った者は「報酬」 ほか)/2 バカと無知(バカは自分がバカであることに気づいていない/「知らないことを知らない」という二重の呪い ほか)/3 やっかいな自尊心(皇族は「上級国民」/「子どもは純真」はほんとうか? ほか)/4 「差別と偏見」の迷宮(無意識の差別を計測する/誰もが偏見をもっている ほか)/5 すべての記憶は「偽物」である(トラウマ治療が生み出した冤罪の山/アメリカが妄想にとりつかれる理由 ほか)

政策が正しいとも、効果があるとも言えない中ではあります。

が、少なくとも日本人お得意の「同調」で生活していくのは間違いない。

そんな社会にいながらも、心の引き出しにしまっておきたいことがたくさん書かれていました。

 

↓本のあらすじはコチラでどうぞ

バカと無知―人間、この不都合な生きもの―(新潮新書) 言ってはいけない