両方知っている人の説得力ある「なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略 (PHP新書) [ 冨山和彦 ]」
この本、おもしろかったしためになったのに、茅ヶ崎の図書館にはないんですよ。
神奈川県立川崎図書館からの借りものです。
※あらすじが紹介ページの下の方にあります。
グローバル企業と地元(ローカル)密着企業の両方をよく知る人が書いている本です。
とても説得力があります。
グローバル志向というか、グローバル至上主義の著名人がたくさんいるじゃないですか。
でもこの本の著者は、「それだけじゃなくって、ローカル企業は絶対必要だよね。そしてローカル企業はもっと伸ばせる余地があるんだよ!」と書いています。
いろいろ面白かった。
・お客さんに関係ないところにお金をかけて、
デラックスな勘定システムを作る必要はない。
コマツ(重機の)はさすがなのです。
・金持ちを貧乏人にしても、貧乏人は金持ちにならない。
ごくごく一部の超高所得者のことはそのままにしておいて、
普通の人がローカルでもっと生産性をあげられるようにしないと。
・共働きがやっぱり当たり前。
家族総出で農業してたじゃん、ジーサンバーサンの時代。
異常なのは親の代だけ。
・「家で主婦をしていた方がまし」と思わせるのがよくない。
・ブラック企業はとっととつぶした方がいい。
ブラックに経営しないと存続できないという時点で相当
終わっているし、つぶれた方が同業他社のためにもなる。
日本は企業を守りすぎ。
・限界集落って、戦後にできたものがほとんどだそう。
そういや家屋にもそんな感じが…。
地域だとか伝統だとか騒いだところで百年もたってなかった。
だったら集約・消滅もアリなんじゃないかな。
・移民問題は、外国人労働者の流入が日本社会へのストレスに
なることが必至。アレルゲンに対するショック症状がやばいと
誰もが悲しい思いをするので、うまい采配が必要。
タイトルの通り、「ローカル経済から日本が甦る」ことについてしっかりと提言されています!
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
GDPと雇用の7割を占めるローカル企業こそ、日本経済の切り札となる。グローバルGとローカルLで人類史上初の巨大なパラダイムシフトが起こっている!会社再生のプロが説く、復活へのシナリオ。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 グローバル(G)とローカル(L)という二つの世界/第2章 グローバル経済圏で勝ち抜くために/第3章 ローカル経済圏のリアル/第4章 ローカル経済圏は穏やかな退出と集約化で寡占的安定へ/第5章 集約の先にあるローカル経済圏のあるべき姿/第6章 GとLの成長戦略で日本の経済・賃金・雇用は再生する
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
冨山和彦(トヤマカズヒコ)
1960年生まれ。経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO。ボストン・コンサルティング・グループ入社後、コーポレイト・ディレクション社設立に参画、後に代表取締役社長に就任。産業再生機構設立時にCOOに就任。(現職)オムロン社外取締役、ぴあ社外取締役、中日本高速道路社外監査役、みちのりホールディングス取締役、経済同友会副代表幹事、財務省・財政投融資に関する基本問題検討会委員、内閣府・税制調査会特別委員、文部科学省・国立大学法人評価委員会専門委員、国土交通省・下水道政策研究委員会委員、経済産業省・新ものづくり研究会委員等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)