内容紹介(出版社より)
児童養護施設で育った元不良の翔太は先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。ここは言葉巧みに女性を騙し惚れさせ、金を使わせて借金まみれにしたのち、風俗に落とすことが目的の半グレが経営する店だった。〈マニュアル〉に沿って女たちを騙していく翔太に有名私大に通いながら〈学び〉のためにカタラで働く海斗が声をかける。「俺たち一緒にやらないか……」。
二人の若者を通した日本社会の歪み、そして「本当の悪とは」を描く社会派小説。
What)これは何のための本か?
「半グレ」についてが中心の本かと思いきや、社会問題と、上級国民の考え方の闇が深いという内容で。
Why)この本を読む理由は何か?
話題の本であるのと、月村了衛さんといえば「土漠の花」が面白かったので。
How)この本が伝える解決法は何か?
1章はドキドキですが、2章では暗鬱たる気持ちに。
だけれど、この悪人の描写は本当にその通りで、世間に発信する方法として正しかったと思えます。
総評
実際に起きた事件(複数)をモデルに、ストーリーが展開していきます。
中でも、電通の過労死自殺問題、東京オリンピックがらみの内容は、目を覆いたくなるものです。
↑
物語として取り扱ったことは、◎です。
実際に起きた「事件」として、目を覆いたくなるのです。
なもので、第二章に入り、上級国民たちが中心になってからは、どんどん暗鬱たる気持ちに。
読んでよかった小説ではありますが、心が重く・暗くなってしまいました。
気になった本は積極的に読むようにしたいのですが、今後はハッピーなものに絞ったほうが、いいのかも??
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