内容紹介(出版社より)
友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。
貧困にあえぐ苦学生の真央が出会ったのは、かつて栄華を誇った山戸家の生き残り・四葉。
「ちゃんとした人にはたった一回の失敗も許されないなんて、そんなのおかしい」
彼女に託された一つの宝石箱が、真央の人生を変えていく。今度の柚木麻子は何か違う。
これがシスターフッドの新しい現在地!
What)これは何のための本か?
表紙の箔押しデザインが素敵な、小説本。
Why)この本を読む理由は何か?
柚木麻子さんの本は、なにかと読みたくなってしまうのです。
今週のお題「苦手だったもの」
How)この本が伝える解決法は何か?
人生はいいことばかりではない。
そういった事も含めて、人々の半生を描く素敵な人間ドラマでした。
総評
柚木麻子さんの本は毎回そうなのですが、小説というのはいいことばかり書いてあるわけではありません。
いいことも、悪いことも。
読んでいて心が苦しくなったり、つらかったり、やりきれない気持ちになったり。
ときには許せないタイプの登場人物もいて、そこが刺激になります。
読書に「スカッと痛快な娯楽大作」を求める人には向かないのですが、私は考えさせられるような投げかけがある本にも、たまには出会いたいのです。
女が読むべき小説家ナンバーワン、柚木麻子さんの作品はさすがです。
最後は珍しく近未来。
明るくて、それでいてすぐ先の展開は読めない、良いエンディングでした。
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