ダークツーリズム入門 日本と世界の「負の遺産」を巡礼する旅 [ 風来堂 ]

お題「この前読んだ本」

ダークツーリズム入門 日本と世界の「負の遺産」を巡礼する旅

内容紹介(出版社より)
絶対に行っておきたい悲劇の現場

井出明さん(追手門学院大学教授)、角田光代さん(作家)、下川裕治さん(旅行作家)のインタビューを掲載

■押さえておきたい「歴史の傷痕」を網羅!
アウシュヴィッツ強制収容所、チェルノブイリ原子力発電所、グラウンド・ゼロ、福島第一原発など、世界を震撼させた悲劇の舞台への「巡礼の旅」が今、人気を集めている。また、数々のジャーナリストや評論家なども現地を訪れ、その論考にも注目が集まっている。実際に現地を訪れると、悲しみや嘆き、狂気、ユーモア、強さなど、さまざまな感情が入り交じる空気に触れることができる。不幸な歴史の記憶を後世に伝えるために訪れておきたい、世界と日本の81カ所を網羅した入門書。

【目次】
インタビュー 井出 明(追手門学院大学教授)

Part1 日本篇(福島/三陸海岸北部/連合赤軍山岳ベース/御巣鷹の尾根/長島愛生園/豊後森機関庫/三毛別/八甲田山/三宅島/クブラバリ/陸軍丹賀砲台園地/原爆ドーム、平和記念公園/アブチラガマ/大久野島/伊江島/旧海軍司令部壕/その他16カ所)

Part2 欧米篇(ベルリンの壁/チェルノブイリ、プリピャチ/アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所/ソロヴェツキー修道院/ベーリッツ・サナトリウム/マンザナ日系人強制収容所跡/北キプロス・トルコ共和国/ポトシ銀山/その他16カ所)

インタビュー 角田光代(作家)

Part3 アジア・アフリカ篇(タンザニア/ムランビ虐殺記念館/キリング・フィールド/ヤド・ヴァシェム/チッタゴン/チベット人難民コロニー/その他16カ所)

インタビュー 下川裕治(旅行作家)

What)これは何のための本か?

歴史的な「負の遺産」を紹介する本。

日本編と世界編が一冊にまとまっています。

 

Why)この本を読む理由は何か?

タウンニュースに載るような地元(湘南地区)の戦争遺跡も、知らない人が意外に多くて、各地はどうなんだろうかと。

 

How)この本が伝える解決法は何か?

日本の、世界の、いたるところに、「負の遺産」があるということを、入門レベルで紹介しています。

ここから気になるダークツーリズムのポイントを、さらに深掘り(その事件の専門本を読むとか)していくと良さそうです。

総評

【世界編】

私の好きな「旅の本作家」である森優子さんの海外スポット記事も載っています。
イスラエルの記事とか、今あらためて読んでほしいオススメの内容です。

さてさて、森優子さんといえば。

「おばちゃんに助けを求める」という必殺技は、万国共通、実践して間違いなしです!
間違いなく、人生トップクラスに大事なことですね。

↓おすすめ

 

【国内編】

日本では「負の遺産」が、全体的に触れてはならないアンタッチャブルな存在として扱われていると感じます。

うーん、意図的に報道を小さくしているという気もしますし、興味を持ってはいけないという風潮に感じたり。
あと、興味を持つと、右寄りの層のお仲間だとグルーピングされてしまったり。

 

たとえば「クブラバリ(沖縄の与那国島)」の項では、琉球王国に攻め込んだ薩摩藩の行いが解説されているのですが、これもまさにそう。

華々しい「琉球展」に行ったって、薩摩藩の悪鬼の所業なんか、ちっともでてこんのですわ。
いつの間にか仲良しということになっていて、その次は太平洋戦争に飛びます。

それじゃあイカンと私は思うのですよ。

 

この本は、ダークツーリズムの「入門」です。

もっとほじくっていきたいです。

 

↓本のあらすじはコチラでどうぞ

ダークツーリズム入門 日本と世界の「負の遺産」を巡礼する旅