13人のサンタクロース アイスランドにつたわるクリスマス [ ブリアン・ピルキングトン/朱位昌併]

あらすじ&レビュー

13人のサンタクロース: アイスランドにつたわるクリスマス

内容紹介(出版社より)
愛嬌たっぷりで、いたずら好きのサンタクロースが13人!
アイスランドでは、クリスマスの13日前から、サンタが毎日ひとりずつ山からおりてきます。

台所でフライパンの食べ残しをぺろぺろなめるサンタ。窓からじっとのぞくサンタに、扉をバタンバタンと閉めるサンタ。牛小屋でしぼりたてのミルクをごくごく飲むサンタ。

それぞれのサンタの姿や習性からは、むかしむかしのアイスランドの人々の暮らしが見えてきます。

赤い服にトナカイではなく、むかしの農夫の服を着て、歩いてやってくる13人は、本当にサンタクロースなの?! 実は、トロールなの?

そもそもクリスマスって何だろう?サンタクロースって何なんだろう? 
そんな民俗学的な問いにも誘ってくれる絵本。
もちろん、13人のキャラクターをただただ思い切り楽しむこともできますよ。

今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」

これは何のための本か?

アイスランドにつたわる13人のサンタクロース伝説についての絵本。

 

この本を読む理由は何か?

サンタクロースは国ごとに違うのがおもしろいので。

 

この本が伝える大切なことは何か?

リアルなタッチの凄みある絵とともに、アイスランドの伝統的な暮らし、そして強烈なサンタクロース伝説をプレゼントしてくれる「遠慮しない絵本」です。

総評

アイスランドの伝統的な暮らしとサンタクロース伝説を、力強すぎる絵とユニークすぎるストーリーで届けてくれる、他のどこにもない特別な一冊。

「優しくてほんわかした」日本の絵本とは一線を画しています。

毛の1本1本までリアルなタッチで描かれた、怖くて野蛮(奇行という意味で)なサンタクロースに圧倒されます。

実際、子どもたちは「ぎゃー!」とビビっていましたが、それがまたこの絵本の醍醐味。

帯には「君の知ってるサンタではない」的なキャッチフレーズが書かれていますが、まさしくそのとおりです。

物語には、古くからのアイスランドの文化や風習が丁寧に織り込まれており、外国の暮らしを知るという意味ではとてもマトモな本です。

食べ物の描写が特に印象的。

業務スーパーで買えるフランクフルトよりももっと巨大なソーセージが登場するなど、面白いポイントがいっぱい。

読んでいると、昔大好きだったカロリーヌの冒険シリーズを思い出しました。

外国の風景や知らない食文化にワクワクする感覚がよみがえります。

 

アイスランドのクリスマス伝説を通じて、絵本としての楽しさと、異国の文化に触れる喜びを教えてくれる一冊。

大人も子どももまちがいなく「記憶に残る」、インパクト抜群なクリスマスプレゼントにおすすめです。

 

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13人のサンタクロース: アイスランドにつたわるクリスマス